インド放浪の旅の魅力。カオスの街コルカタ編

旅が終わるころには、一つ成長したような気分にさせてくれるインド。

27歳という若干遅めの年齢で放浪の旅に出たわたくし、820。世界20ヵ国を旅してきた中でボッタくられ、手錠をかけられながら学んだことを書いています。

今回は約2カ月滞在したインド旅の起点、コルカタについて語りたいと思います。

放浪初心者にはちょっとハードルが高い印象があると思うけど、実際も高い(笑)。のほほんとしてると危ない目にも会いかねない。

しかし、インドの混沌とした世界での滞在は、間違いなくあなたの旅を強烈に彩ることになります。その中で思うことや、感じることに敏感に向き合えば様々な気づきと新しい価値観を発見できるでしょう。

インドを旅せず放浪は語れない。そんな危険で魅力たっぷりの国についてのお話しです。

衝撃のコルカタ 世界で最も汚い街

タイで少し旅に慣れた気でいた自分はインドに向かった。着いたところはコルカタ空港。誰が言ったか「世界で最も汚い街」とも言われている、あのコルカタ。選んだ理由はバンコクから安かったから。そんな単純な理由だった。

その選択を初日に後悔することになるとは知らず。

まず到着祝いに一服。道端のお茶屋でチャイ(紅茶)を頂く。

コルカタ空港近くのお茶屋。子供が客にサービスを提供していた。

「ここがインドか~」とのんびりしている私に店を切り盛りしていた少年たちが笑顔で話しかける。

「どこから来たの?」

「仕事は?」

など、他愛もない話をしていた。イギリスの植民地だった“恩恵”ではないが英語がどこでも通じる。

しばらくすると、「あなたの国のお金を見たい」と言い出した。旅に慣れた人なら警戒マックスで拒否するだろうが、当時の私はただのアホ。

「うーん、タイのお金なら」と取り出した瞬間につかみ取られて猛ダッシュで逃げる少年。

あー、これがインドね。

と洗礼を受けてこの国の旅が始まった。

ぼったくりタクシードライバー、ぶつけた歩行者を怒鳴る

インドの洗礼を受けて呆然とする私に声をかけるタクシー運転手(無論ぼったくりドライバー)。

予約していたホテルまでの道すら調べずに来た私。先ほどの事件での混乱もあり、この運転手にお願いしてしまう。

まるで音楽のように鳴り響くクラクション。退廃的な街のシーン。

ホテルの予約は2週間分。これから、この狂った街で2週間やっていけるだろうか…と熱気と騒音の中で後悔する。

この後タクシーが歩行者の男性と接触事故を起こす。そして、当たり前のように運ちゃんがその歩行者を怒鳴り飛ばす。

あー、これがインドね。

と再び寒気に近い感銘を感じたのは今でも覚えている。

コルカタ滞在のホテルはイスラム街

タクシーは道に迷いながら、なんとかホテルに到着。そこはイスラム街だった。

ホテルの部屋からの風景

えらく重厚な扉。暴動でもあるんかいな、とビビりながらチェックインする。宿のオーナーを初め、スタッフは紳士的で優しい人ばかり。

安全地帯と戦場を隔てるように、この扉の内側であるホテルには安心感があった。インドの衝撃と長旅の疲労からまずは眠った。

コルカタの深夜に響くイスラムの祈り

熟睡する私をたたき起こすかのように、深夜のお祈りが放送される。これが初めて聞いたイスラムの祈りだった。

出典: Insha Allah انشاء الله

疲れてぐっすり眠っている夜にいきなり音楽が流れてくる。初めこそ驚いたが、落ち着いて聞いてみると美しい響きだった。
意味はわからないが、我々仏教に親しみのある身としてはお経の美しさに似たものを感じ、不思議と不快感はなかった。

初めての国で初めて過ごす夜。この異国情緒あふれる音楽を聴きながら、「郷に入っては郷に従え」という言葉があるように、この街を感じてみようという思いが生まれてきた夜だった。

衝撃のコルカタの日常

翌朝、街を歩いてみようとあの扉から出た。

道行く人は外人である私をガン見。ニコリともしない。微笑みかけるのは悪どい商売人だけ。

出典: AV Daniel Violin

道で入浴する男、丸見えの公衆便所、これから屠殺される鶏が並べられ、その横には完成品の商品が売られる。

ダイレクトに訪れる刺激。におい、景色、人の視線…

わたしにとっては信じられない光景が当たり前のように起こっている。間違いなく現地の人々にとっては「日常」なのだ。

文化や環境によって暮らしが異なるのは、頭ではわかっていても実際に自分の五感で感じることは全くの別物。旅における、「百聞は一見に如かず」とはまさにこのことか。

初めは後悔と恐怖があったが、2週間かけて徐々に環境に慣れて行くことができた。露店で食事をとり、散歩する。観光地などに訪れなくてもそれだけで無尽蔵の刺激を得ることができる。

街歩きこそがインド旅の醍醐味

後悔から始まり、最後はそう思えるようになった。

街を歩けばショックな光景も目にする。

手足の無いじいさんを台車に乗せ、寄付を募る少年。
弱者を殴りつける警官。
ゴミのあふれる路上で裸足で暮らす家族。

全部ひっくるめてコルカタ。そこで感じたことは今でも私の感性の一つとして残っている。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です