ナースコールの嵐で泣きたい気持ちになった時に心を落ち着かせる方法

ナースコールが鳴りまくる図

職員の数が少ない夜勤時、特に1人夜勤の時などはナースコールの嵐はほんとにストレスマックスで、「勘弁してくれー!」という気持ちになりますよね。

なかには転倒防止のセンサーの反応があったりして、迅速に対応する必要があることもあります。

ただ、緊急性の高そうなナースコールに早く対応しようとして目の前の利用者さんからのクレームになってしまったり、荒いケアになってしまってケガをさせてしまっては本末転倒。

この「焦り」の背景には「事故を防ぎたい」という気持ちがあるのではないでしょうか?

逆に利用者さんのことがどうでも良ければ、いくらナースコールが鳴っても焦りやストレスに感じることもないと思います。責任感を持って仕事をするからこその感情ですよね。

今回は、そんな心理的に焦ってしまう状況でも落ち着いて業務をこなすための心の落ち着かせ方・考え方を伝えたいと思います。

結論から言うと「全部を完璧にこなすことは不可能」と知ることです。

体はひとつしかない

まず物理的に私たちの体はひとつしかないので、同時に鳴り出したナースコールに同時に対応することはできません。すでにケアに入っている場合も、後からの呼び出しには待っていただくしかありません。

ピッチで会話ができるレベルの利用者さんであれば、伺うまでに少し時間がかかることを伝えることもできますが、認知症の影響や聴力の衰えなどが原因で実際にはなかなか難しい。

そもそも、誰かが来るまで「待つ」ことができない方もいます(ICF的には良くない言い方ですが)。

自分に置き換えれば容易に理解できますが、「いますぐトイレに行きたい!」と思った時に「待て」と言われても、できませんよね。意味が分からないし。

失禁してしまえば自分自身が不快ですし、生理的欲求を我慢しろ、というのも無理なお願いです。

なので、職員が1人しかいないのであれば順番に対応していくしかありません。もちろん、転倒リスクを考えて優先順位をつけて対応することも時には必要ですが。

事故は夜勤者だけの責任ではない

体はひとつしかないので、呼び出しから対応までに時間が必要です。その時間内に事故が起こることが多いわけで、そこを埋めるのが環境整備。

転倒しにくいように動線を確保することや、個性に合わせて時間を稼ぐような工夫をしておきましょう。事前に行うことなので今回は軽くしか触れませんが、ここで事故防止は大きく変わります。

さらに対応が間に合わずに事故が起きたとしても、ケガをしにくいような状態にしておくことが重要です。

要は、夜勤時のナースコール対応も重要だけど、日ごろから事故を防ぐ環境作りが本当は大切だということ。

なので、夜勤時に事故が起きても責任を背負い込む必要はありません。事故状況をみんなで分析して、次に生かすようにしていきましょう。

だからこそ記録とコミュニケーションが大切になんですよね。

介護中の事故は隠さず報告した方が安全です。

臨機応変に、柔軟に対応しよう

ケアを行っている最中にほったらかして他の利用者さんを見に行くことは、目の前の方にとても失礼だし、自分がされたら不快感しかないと思います。とはいえ、実際には事故防止に必要な場面もあるんですけどね…

傾聴と丁寧な声かけ・自立支援など、介護の理念を忠実に守ってケアをしようとすることは、事故のリスクを許容することになります。

しかし、実際の現場では事故を起こさないことが重要視されているのもまた事実。民事裁判を起こされたら施設側が負けることが多いことからもこれは明らかです。

そのためには、すべての基本を忠実に行うことはできないと考えていいと思います。

このあたりは私も迷いましたが、介護も「理想と現実」があって、時と場合によって柔軟に対処していくしかないという結論になりました。

たとえば、深夜にトイレに行く時。
日中に行っているような自立支援の声かけをしていたら、他の方の呼び出しに間に合わないわけです。

場合によっては全介助でスムーズに排泄してもらうしかない状況もあるし、ほんとにケースbyケースで対応するしかありません。

マジメで優しい介護士さんが多いので、この矛盾に苦しんでいる人も多いのではないかと思います。

自立支援は職員の多い日中に行い、夜間は平和に過ごすことを優先しても悪ではないですよ。

余談だけど、最も事故が多いとされている入浴。滑りやすい危険な環境で自立支援をするよりも、一定の介助を加えて安全に入浴してもらう方が現実的です。

利用者さんの目標に合わせることも必要ですが、日によって、時間帯によって状態も変わります。臨機応変に、柔軟に介護していくことが利用者さんもハッピーなんじゃないかと思います。

自分を責めずにぼちぼちやろう

介護の仕事をするぐらいなので、人が好きで優しい方が多いこの業界。

全部やらなくちゃ
利用者さんの思いに応えたい
決まりを守らないと…

でも、うまくできない自分を責めて、泣きたい気持ちにならなくて大丈夫。

すべてを完璧にこなすことは不可能なので、柔軟に工夫しながら介護していきましょう。

ストレスや自分を責める気持ちが大きすぎて退職してしまったり、利用者さんにきつく当たるような状態になってしまうよりも、ぼちぼちとやった方がみんなのハッピーにつながります。

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